「がん保険はいらない」という意見を目にして、「本当に加入する必要があるの?」「今の保険だけで十分なのでは?」と迷っている方もいるのではないでしょうか。
がんへの備え方は人それぞれで、必要性を一概に決めることはできません。周囲の意見だけではなく、自分の家計や生活状況に合った備え方を考えることがポイントです。
この記事では、がん保険がいらないと言われる理由をはじめ、加入を検討する際に知っておきたいことや、自分に必要かどうかを判断するポイントを分かりやすく解説します。
目次
がん保険がいらないと言われる3つの理由

「がん保険はいらない」という意見があるのは、日本には病気になったときの経済的な負担を軽減する仕組みがあり、民間保険以外にも備える方法があるためです。
ただし、必要な備えは一人ひとり異なるため、「いらない」という意見だけを見て判断するのではなく、その理由を理解したうえで自分に当てはめて考えることが大切です。
公的医療保険や高額療養費制度があるから
がん保険がいらないと言われる理由の一つに、公的医療保険や高額療養費制度を利用できることがあります。
公的医療保険が適用される治療では、医療費の全額を自己負担する必要はありません。年齢や所得などに応じて、窓口で支払う自己負担割合が決められています。
また、1か月の医療費の自己負担額が一定の上限を超えた場合は、高額療養費制度によって上限を超える部分の負担が軽減されます。自己負担の上限額は年齢や所得によって異なり、一定の条件を満たして高額療養費に複数回該当した場合は、「多数回該当」によって負担がさらに軽くなる仕組みもあります。
このように、公的制度によって医療費の負担を抑えられるため、「がんになったときの費用をすべて民間の保険で備える必要はない」と考える方もいます。
ただし、高額療養費制度の対象にならない費用もあるため、公的保障だけで十分かどうかは、貯蓄や家計の状況も含めて考えることが大切です。
※高額療養費制度は改正される場合があります。自己負担限度額などの最新情報は、厚生労働省や加入している公的医療保険の窓口でご確認ください。
十分な貯蓄があれば治療費に備えられるから

がんになったときに必要となる費用を貯蓄でまかなえるのであれば、がん保険に加入せず、自分で備えるという考え方もあります。
がん保険に加入すると、保障を得るために保険料を継続して支払う必要があります。そのため、毎月の保険料を支払う代わりに、その分を貯蓄に回して万一に備えたいと考える方もいるでしょう。
ただし、がんになった際にかかるお金は、治療費だけとは限りません。通院のための交通費や入院時の食事代などが必要になるほか、治療のために仕事を休んだり勤務時間を減らしたりすることで、収入が減る可能性もあります。
貯蓄で備える場合は、こうした費用や収入の変化も含めて、家計に無理なく対応できるかを確認しておくことが大切です。
医療保険でもがん治療が保障される場合があるから
すでに民間の医療保険に加入している場合、がんによる入院や手術などが保障の対象となることがあります。また、契約内容によっては、がん診断時の一時金や抗がん剤治療など、がんに関する保障を特約で付加している場合もあります。
現在の医療保険や特約でがんに対する保障を確保できており、それ以外に必要となる費用も貯蓄でまかなえるのであれば、新たにがん保険へ加入しないという選択肢もあるでしょう。
ただし、医療保険とがん保険では、保障される範囲や給付金を受け取るための条件が異なります。そのため、「医療保険に入っているから十分」と考えるのではなく、まずは現在の契約内容を確認することが大切です。
入院や手術だけでなく、通院や抗がん剤治療などがどこまで保障されるのか、どのような条件でいくら受け取れるのかを確認したうえで、がん保険を追加する必要があるか考えてみましょう。
公的制度だけではカバーしきれないがん治療の経済的負担

公的な制度は、がんになったときの経済的な負担を軽減するうえで大きな支えになります。しかし、実際にかかる費用や家計への影響をすべて補えるとは限りません。
高額療養費制度の対象外となる費用
高額療養費制度によって医療費の自己負担を抑えられても、がん治療に伴うすべての支出が対象になるわけではありません。制度の対象となるのは、原則として公的医療保険が適用される医療費です。
たとえば、次のような費用は対象外となります。
・本人の希望などにより発生する差額ベッド代
・入院時の食事にかかる費用
・通院のための交通費
・入院中に使用する日用品などの費用
・先進医療にかかる技術料
先進医療については、技術料には公的医療保険が適用されず、全額自己負担となります。一方、診察や検査、投薬など、通常の治療と共通する部分には公的医療保険が適用されます。
高額療養費制度を利用できる場合でも、こうした対象外の費用は自分で負担することになるため、医療費以外にどのような支出が生じる可能性があるのかも把握しておくとよいでしょう。
長期治療で続く医療費の支払い
がんの治療は、入院や手術だけで完了するとは限りません。病状や治療方法によっては、退院後も通院しながら薬物療法や放射線治療などを続けることがあります。
高額療養費制度の自己負担上限額は、原則として1か月ごとに計算されます。そのため、治療が複数月にわたれば、各月に医療費の自己負担が生じる可能性があります。
なお、一定の条件を満たして高額療養費に複数回該当すると、「多数回該当」によって自己負担限度額が引き下げられる仕組みもあります。
がん治療にかかるお金を考えるときは、一度に必要となる金額だけではなく、治療が続いた場合の負担も想定しておくと、必要な備えを考えやすくなります。
治療による収入減にも注意
がん治療による家計への影響は、支出が増えることだけではありません。治療や体調の影響で仕事を休んだり、働く時間を減らしたりすれば、収入が減ることもあります。
健康保険の被保険者で一定の要件を満たす場合は、病気やケガで仕事を休み、給与を十分に受けられない期間について傷病手当金を受給できます。一方、自営業者やフリーランスなどが加入する国民健康保険では、傷病手当金は原則として支給されません。
収入が減っても、家賃や住宅ローンなど日々の支出がなくなるわけではありません。医療費だけに目を向けるのではなく、治療中の収入がどの程度変わる可能性があるのかも含めて、家計への影響を考えておくとよいでしょう。
がん保険に加入しない選択肢が考えられる人

がん保険の必要性は、すべての人に共通するものではありません。万一のときにどのような方法で備えられるかによって、がん保険に加入しないという選択肢が考えられるケースもあります。
治療費や収入減に対応できる十分な貯蓄がある人
がんになったときの費用や収入減を貯蓄でまかなえる見込みがある人は、がん保険に加入せず、自分で備えることも選択肢の一つです。
ただし、必要な金額は家族構成や生活費、働き方などによって異なります。教育資金や住宅購入資金など、ほかの目的で準備しているお金を取り崩しても生活に支障がないかまで考えておくとよいでしょう。
医療保険などですでに十分な保障を確保している人
すでに加入している医療保険や特約で、がんになった際の保障を確保できている人もいます。
公的保障や勤務先の制度、加入中の保険を組み合わせても不足が少なく、残りを貯蓄でまかなえるのであれば、新たにがん保険へ加入しないという考え方もあります。
毎月の保険料より貯蓄を優先したい人
がん保険に加入すると、保障を受けるために保険料を継続して支払うことになります。そのため、家計全体を考えて、保険料に充てるお金を貯蓄や資産形成に回したいと考える方もいるでしょう。
必要な費用を自分の資産でまかなえる見込みがあるのであれば、がん保険に加入せず、自分で備えていく方法も選択肢の一つです。
ただし、貯蓄は始めてすぐに十分な金額を用意できるとは限りません。がん保険に加入しない場合は、現時点で万一のことがあっても対応できる資金があるか、今後どのくらいの金額を準備していくのかまで考えておくとよいでしょう。
がん保険への加入を検討したい人

公的な制度や現在の備えを確認しても、がんになったときの経済的な負担に不安が残ることもあります。そのような場合は、万一に備える方法の一つとして、がん保険への加入を検討してみてもよいでしょう。
貯蓄だけでは治療費への対応が不安な人
がんの治療にまとまったお金が必要になったとき、貯蓄だけで対応することに不安がある方は、がん保険で備えることも選択肢の一つです。
特に、子どもの教育費や住宅購入費など、別の目的で貯めているお金を治療のために取り崩すと、その後の生活設計に影響することも考えられます。
がん保険のなかには、所定のがんと診断された際に、診断給付金や一時金としてまとまった金額を受け取れる商品があります。治療費に限らず、用途を限定せずに使える商品であれば、治療中の生活費などに充てることもできます。
ただし、受け取れる金額や回数、給付の条件は商品によって異なります。加入を検討する際は、給付額だけを見るのではなく、どのような場合に受け取れるのかまで確認しておくとよいでしょう。
がん治療による収入減が家計に影響する人
治療のために仕事を休んだり勤務時間を減らしたりすると、これまでと同じように収入を得られないことがあります。特に、家計を主に支えている人や住宅ローンを返済している人、子どもの教育費がかかる家庭では、収入の変化が日々の生活に影響しやすいでしょう。
こうした場合は、収入が減ったとしても、貯蓄や利用できる制度などで毎月の生活費や固定費をまかなえるか確認してみましょう。
不足が生じることに不安がある場合は、所定の条件を満たした際に一時金や給付金を受け取れるがん保険を、備えの一つとして検討する方法もあります。
がんに特化した保障を準備しておきたい人
がんと診断されたときや、治療が続いたときの経済的な負担に手厚く備えたい方は、がん保険を検討する選択肢があります。
がん保険には、所定のがんと診断された際にまとまった金額を受け取れる診断給付金・一時金のほか、通院や抗がん剤治療などを対象とした保障があります。また、がん保険や医療保険には、商品・特約によって、先進医療や所定の自由診療に備えられるものもあります。
ただし、どのような治療が対象になるのか、給付金を受け取れる回数や条件などは商品によって異なります。加入を検討する際は、「がんに備えられる」という点だけで判断せず、自分が希望する保障が含まれているかを確認しておくとよいでしょう。
がん保険が必要か迷ったときの判断ポイント

がん保険が必要かどうかは、一つの基準だけで判断できるものではありません。周囲の意見だけで決めるのではなく、自分の家計や生活状況に当てはめて考えることで、自分に合った備え方が見えてきます。
貯蓄でどこまで対応できるか確認する
がん保険が必要か迷ったときは、万一の際に現在の貯蓄でどの程度まで対応できるのか、具体的に整理してみましょう。
確認したい主な項目は、次のとおりです。
・現在の貯蓄額
・毎月の生活費
・住宅ローンや家賃
・子どもの教育費
・治療に伴って自己負担となる費用
・治療によって減少する可能性のある収入
これらをもとに、「収入が減った状態でも、現在の貯蓄で生活を何か月維持できるか」を考えると、どの程度の備えが必要なのかイメージしやすくなります。
また、貯蓄のすべてを治療や生活のために使えるとは限りません。教育資金や住宅購入資金など、今後使う予定のあるお金は分けて考えておくとよいでしょう。
現在の貯蓄や利用できる制度で不足分を補える見込みがあれば、がん保険に加入しないという選択肢もあります。一方で、家計への影響が大きいと感じる場合は、不足する部分を保険で補うことも検討できます。
家族構成や働き方から収入減の影響を考える
がん保険の必要性を考える際は、家族構成や働き方も判断材料になります。同じくらいの貯蓄があっても、毎月必要なお金や、収入が減ったときの家計への影響は家庭によって異なるためです。
たとえば、共働きで一方が仕事を休んでももう一方の収入がある家庭と、一人の収入で家計を支えている家庭では、備えておきたい金額も変わってきます。子どもがいる場合は、日々の生活費に加えて、今後の教育費なども考慮する必要があるでしょう。
まずは、自分が一定期間働けなくなったと仮定して、世帯収入がどのくらい変わるのか、その状態でも毎月の支出をまかなえるのかを確認してみましょう。家計への影響を具体的に整理すると、保険で補いたい金額も見えやすくなります。
現在加入している保険の保障内容を確認する
がん保険への加入を考える前に、現在入っている保険でどこまで備えられているのかを確認してみましょう。
医療保険にがん特約が付いているなど、すでに必要な保障の一部を確保できていることもあります。その状態で新たに保険へ加入すると、保障が重複し、想定していた以上に保険料の負担が増えてしまうかもしれません。
確認するときは、加入中の保険だけでなく、公的保障や勤務先で利用できる制度、貯蓄も含めて整理すると、自分で備える必要がある部分を把握しやすくなります。
「がん保険は必要」「がん保険はいらない」と先に決めるのではなく、まずは今ある備えを確認し、不足している部分があればどのような方法で補うのかを考えてみましょう。
保障内容や必要な備えを自分だけで判断するのが難しい場合は、加入中の保険を整理したうえで、保険代理店などに相談する方法もあります。
よくあるご質問

Q1.がん保険は何歳から加入するのがよいですか?
「何歳から加入すべき」という一律の基準はありません。年齢や健康状態、家計の状況などを踏まえて、自分に保障が必要かどうかを判断することになります。
Q2.がん保険は一度加入したら見直さなくてもよいですか?
結婚や出産、住宅購入などによって、必要な保障は変わることがあります。ライフステージが変化したタイミングは、現在の保障内容を見直す一つの機会です。
Q3.がん保険に加入してすぐにがんと診断された場合も保障されますか?
一般的に、がん保険には契約後一定期間はがんに関する保障が開始されない「待ち期間(免責期間)」が設けられているため、加入後すぐにがんと診断された場合は保障の対象とならないことがあります。一方で、近年では待ち期間が設けられていない商品も登場しています。保障が始まる時期や条件は商品によって異なるため、契約時に確認することが大切です。
Q4.がんになったことがある人でもがん保険に加入できますか?
過去にがんと診断されたことがある場合でも、一部の商品では、健康状態や治療からの経過期間などによって加入できる場合があります。具体的な加入条件は保険会社や商品によって異なります。
Q5.がん保険が必要かどうかは、どのように判断すればよいですか?
公的保障や勤務先の制度、現在加入している保険、貯蓄などを確認し、がんになった場合の治療費や収入減にどこまで対応できるかを考えてみましょう。
そのうえで不足する部分がある場合は、がん保険を含めた備えを検討する方法があります。
まとめ

「がん保険はいらない」と言われる背景には、公的な制度が整っていることや、保険以外にも万一に備える方法があることなど、いくつかの理由があります。しかし、それだけで自分にもがん保険が必要ないと判断できるわけではありません。
まずは、もしがんになったとしても、今の備えで家計や生活を無理なく維持できるかを考えてみましょう。そのうえで不足する部分があれば、がん保険を含め、自分に合った方法で補うという考え方ができます。
「今の保険で十分なのか分からない」「がん保険を追加したほうがよいのか迷っている」という方は、現在の保障内容や家計の状況を整理したうえで、保険代理店などに相談する方法もあります。
ライフアシストでは、一人ひとりのライフプランや現在の保障内容を踏まえた保険相談を行っています。がん保険が必要か迷っている方も、まずは今の備えを確認するところから相談してみてはいかがでしょうか。
投稿者プロフィール
- 保険のライフアシスト|執行役員・営業企画推進部長
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球技は苦手ですが身体を動かすことは大好きで、中学・高校では器械体操部に所属。
30歳代までモーグルスキーの草レースに参加していました。
一昨年は10年ぶりにスキーを再開し、今年もコブ斜面を楽しんでいます。
更にSUPにも目覚め、春から秋は湖で癒やされています。
また毎朝のラジオ体操が日課となっています。
タイマーセットしたラジオで目覚め、朝6:30から身体を動しています。
頭もスッキリと目覚めますのでオススメです!
でも例えどれだけ健康に気をつけていたとしても、いつ誰の身に何が起こるかはわかりません。
事実私もケガを含めて10回もの入院を経験しました。
そのような経験も保険業界に身を置く一つのきっかけです。
保険はもちろん、暮らしとお金にまつわる様々なお悩み、どうぞお気軽にご相談下さい。
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