将来に向けてお金を増やしたいと考えたとき、「投資」が選択肢に挙がる一方で、経験がない方ほど「大きな元手が必要なのでは」「専門知識がないと損をするのでは」と不安を感じることもあるでしょう。
こうした不安がある場合でも、少額から始めやすい方法として、毎月一定額を積立る「積立投資」と「新NISA」を組み合わせて活用する考え方があります。時間をかけて継続することで、資産形成につながる可能性もあります。
この記事では、積立投資を新NISAで行う際のポイントや手順を、制度の概要と実践面の両方から整理します。
目次
積立投資とは?初心者が始めやすい3つの理由

「投資」と聞くと、難しそうでハードルが高い印象を持つ方も多いかもしれません。ですが、初心者が無理なく始めやすいのが、毎月コツコツ積立る「積立投資」です。
定期的な投資で価格変動リスクの影響を分散できる仕組み
積立投資とは、一定の金額を定期的に(例:毎月1回)同じ金融商品に投資していく方法です。最大のメリットは、「ドルコスト平均法」の効果が自動的に働く点にあります。価格が高い時には少ない口数を、価格が低い時には多くの口数を購入することになるため、購入単価が平準化されやすくなります。
その結果、「今が買い時か?」といったタイミング判断に悩まず、機械的に積立を続けるだけでリスクを分散しやすくなるのが特徴です。初心者にとっては、相場を読もうとして失敗するリスクを抑えながら、長期で資産形成を進めやすい投資手法といえるでしょう。
「時間」を味方につける考え方
投資の成果は、元本の大きさや利回り、運用を続ける期間など、複数の要素によって変わります。元本が大きくなくても、時間をかけて運用を続けることで資産の増加につながる可能性があります。運用で得た利益を再び投資に回し、利益が利益を生むような仕組みは「複利効果」と呼ばれています。早い段階から始めることで、将来に向けた資金づくりの選択肢を広げやすくなる場合があります。
ネット証券なら「月100円」から始められる
「まとまったお金がないから」と投資を諦める必要はありません。現在、主要なネット証券(SBI証券や楽天証券など)であれば、月100円から設定できる金融機関もあります。 まずは「ランチ1回分」や「毎月のサブスク代程度」の少額からスタートし、家計の状況に合わせて徐々に金額を上げていく。こうした柔軟性が、積立投資が支持される理由の一つと考えられます。
新NISAを活用して「非課税」で資産を増やす仕組み

積立投資の器として欠かせないのが、2024年に拡充された「新NISA」制度です。新NISAで積立投資を行う場合、非課税メリットを活かしながら長期で資産形成を進めやすくなります。
NISAとは?国が用意した「税制優遇制度」
通常、投資で得た利益には約20.315%の税金がかかります。例えば100万円の利益が出ても、手元に残るのは約80万円です。しかし、NISA口座内で得た利益は、一定の条件のもと非課税とされています。
新NISAの2つの枠、どう使い分ける?
新NISAには、主に以下の2つの枠がありますが、初心者が検討しやすいのが「つみたて投資枠」です。
なお、新NISAでは、つみたて投資枠は年間120万円、成長投資枠は年間240万円まで非課税で投資が可能です。
1.つみたて投資枠(メイン)
つみたて投資枠で購入できる商品は、金融庁の基準を満たした投資信託が対象とされています。販売手数料(購入時手数料)がかからない商品や、信託報酬などのコストが比較的低い商品が中心となるため、初心者でも商品選びの負担を抑えやすいとされています。
2.成長投資枠(サブ)
個別株や幅広い投資信託が対象。自由度が高い反面、選択肢が多すぎて迷いやすいため、投資に慣れてきてから活用を検討すれば十分です。
非課税期間の「無期限化」が持つ意味
旧制度では非課税で保有できる期間に上限がありましたが、新NISAは現行制度上、非課税期間に期限が設けられていない形になっています。そのため、非課税期間の終了を意識して売却時期を急ぐ必要が生じにくく、結果として長期の運用を前提に計画を立てやすい点が特徴とされています。
非課税がもたらす「100万円」の差
ここからは、積立投資をNISAで始めるメリットがどれほど大きいかを、具体的な数字で確認してみましょう。
- 条件: 毎月3万円を20年間、年利5%で運用
- 運用結果: 20年後の資産総額は約1,230万円(元本720万円 + 運用益510万円)
| 比較項目 | 特定口座(課税あり) | NISA口座(非課税) |
| 運用益 | 510万円 | 510万円 |
| 引かれる税金 | 約103万円 | 0円 |
| 手元に残る利益 | 約407万円 | 約510万円 |
※上記はあくまで試算例であり、将来の運用成果を保証するものではありません。
この「100万円以上の差」は、同じ運用成果でも税金がかかるかどうかで手元に残る金額が変わることを示しています。条件によっては、老後資金や教育資金など将来の支出に充てられるだけの差になると考えられます。
資産形成の基本と必要な心構え

まずは明確な目標を定める
「老後資金」「子どもの教育費」「住宅購入の頭金」など、目的によって投資すべき期間やリスクの取り方が変わります。
- 10年以上先の資金: 株式中心の積極的な積立
- 5年以内に使う資金: 預金や債券を多めにした安定運用
目的がはっきりしていれば、一時的な相場のニュースに右往左往しにくくなります。
生活防衛資金を確保してから始める考え方
投資の鉄則は、「余剰資金で行うこと」です。 目安として、生活費の3〜6ヶ月分を「生活防衛資金」として普通預金に残しておきましょう。これがないと、急な病気や失業の際に、暴落局面でNISAを解約せざるを得なくなり、大きな損失を被るリスク(狼狽売り)が高まります。
短期の変動は「ノイズ」と割り切る
市場が暴落すると不安になりますが、積立投資においては下落局面でも自動的に多くの口数を取得できる局面です。過去数十年の歴史を見ても、世界経済はITバブル崩壊、リーマンショック、コロナショックといった荒波を乗り越えて、長期的には右肩上がりに成長してきました。「一度設定したら、あとは忘れて寝かせておく」くらいの距離感が、継続するうえでの一つの考え方です。
積立投資におすすめの金融商品と選び方の基準

投資信託の「インデックス型」とは?
特定の指数(日経平均やS&P500など)に連動する値動きを目指す商品です。一般に、運用コスト(信託報酬など)が比較的低い商品が多いとされます。プロの運用者が銘柄を選ぶ「アクティブ型」もありますが、長期の運用ではインデックス型が市場平均に近い値動きになりやすいとされるため、初心者はインデックス型から検討するケースも見られます。
代表的なファンドの比較
初心者が検討しやすい代表的なタイプを、特徴と向いている人の観点で整理すると次の通りです。
| ファンド名 | 特徴 | こんな人におすすめ |
| 全世界株式(オール・カントリー) | 米国、日本、欧州、新興国など約2,500~3,000社 | 特定の国に依存せず、世界全体の成長に賭けたい、よりリスクを分散したい人 |
| S&P500(全米株式) | 米国の主要企業500社 | 世界経済の中心であるアメリカの企業の成長を信じ、少し高いリターンを狙いたい人 |
| バランス型(8資産均等など) | 株・債券・不動産に均等に投資 | 値動きを穏やかにし、リスクを抑えたい人 |
チェックすべきは「信託報酬」
投資信託を保有している間にかかるコストが「信託報酬」です。これが0.1%違うだけで、数十年後には数万円、数十万円の差になります。新NISAのつみたて投資枠対象商品であれば多くが低コストですが、その中でも信託報酬が低い商品を比較検討することが一般的です。
初心者が避けるべき3つの落とし穴

積立投資とNISAは初心者に向いた方法ですが、つまずきやすいポイントもあります。ここでは、よくある失敗を3つに絞って紹介します。
①流行りの商品に飛びつく
SNSで話題のハイリスクな商品ではなく、まずは信託報酬(手数料)が低いインデックスファンドから検討するケースが多いとされています。
②無理な金額で設定する
投資は余剰資金で行うのが鉄則です。生活防衛資金(生活費の3〜6ヶ月分)を確保した上で、継続できる範囲で金額を設定することが望ましいとされています。
③相場が良い時に一括投資しようとする
「今がチャンス」と一括で購入するよりも、コツコツと積立る方が、初心者の精神衛生上も、長期的リターンでも安定しやすくなります。
積立投資とNISAが資産形成の第一歩

積立投資とNISAの組み合わせは、「いつ買えばいいか」「何を買えばいいか」という悩みを持つ多くの初心者にとって取り組みやすい手法の一つといえます。
大切なのは、完璧な知識を身につけてから始めることではなく、「少額でも良いから、今すぐ時間を味方につけること」です。早い段階から積立を始めることで、将来の資金準備につながる可能性があります。
投資や保険、ライフプランにまつわる疑問があれば、ぜひライフアシストまでお気軽にご相談ください。あなたの未来に寄り添った最適な設計をサポートいたします。
投稿者プロフィール
- 保険のライフアシスト|執行役員・営業企画推進部長
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球技は苦手ですが身体を動かすことは大好きで、中学・高校では器械体操部に所属。
30歳代までモーグルスキーの草レースに参加していました。
一昨年は10年ぶりにスキーを再開し、今年もコブ斜面を楽しんでいます。
更にSUPにも目覚め、春から秋は湖で癒やされています。
また毎朝のラジオ体操が日課となっています。
タイマーセットしたラジオで目覚め、朝6:30から身体を動しています。
頭もスッキリと目覚めますのでオススメです!
でも例えどれだけ健康に気をつけていたとしても、いつ誰の身に何が起こるかはわかりません。
事実私もケガを含めて10回もの入院を経験しました。
そのような経験も保険業界に身を置く一つのきっかけです。
保険はもちろん、暮らしとお金にまつわる様々なお悩み、どうぞお気軽にご相談下さい。
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