保険のこと

就業不能保障保険について考えてみる

ここ最近、某保険会社のCM効果で、「働けなくなるリスク」が注目されていますが、
このリスクをカバーする商品が就業不能保障保険です。
この商品は、病気やケガによって所定の条件を満たし、働けなくなった場合に収入の減少に備えるコンセプトで、公的保障制度、医療保険では補えない支出に備えるものです。

この分野に関しては、以前より損害保険会社が所得補償保険として取り扱っていましたが、
近年、生命保険会社も積極的に商品を投入し始め、今後も広がりが見込まれています。
ここで、よく勘違いをされる商品として、収入保障保険があります。
この商品の多くは、死亡保障ですのでご注意ください。

さて、この就業不能保障保険ですが、どのような人に必要性が高いのでしょうか?
先ずは、自営業の方などの国民健康保険(以下、国保)に加入されている方です。
協会けんぽや、組合健保に加入する会社員の場合、働けなくなると4日目から傷病手当金が、給与の約3分の2に相当する手当金が受け取れますが、国保にはそれがなく、働けなくなった場合の経済的なリスクが高いからです。

次に、住宅ローンを抱えているご家庭です。住宅ローンを組むときは、通常は団体信用生命保険に加入します。これは万が一の場合のみ住宅ローンが精算されますが、働けなくなった場合には精算されません。(疾病特約を付加している場合は除きます)
また、最近ではご夫婦の収入合算により住宅ローンを組むことが多く、ご主人だけでなく、奥さまに検討されるケースも増えています。

最後に、これから子育てをされるご家庭です。
子どもにかかる教育資金は、オール私立で子どもの学習費総額は1人当たり1,000万円を超えると言われています。
この教育資金の準備として多くの方が利用されているのが学資保険です。
学資保険は死亡保障と貯蓄機能が組み合わさった保険ですが、これは将来も安定した収入が見込まれることが前提の商品ですので、働けなくなり収入が減少したら保険料の支払いが困難になります。
学資保険の加入の際に検討することをお奨めします。

従来の保障の考え方は、万が一の時の死亡保障と病気などの治療費に備える医療保険の組み合わせが主流でしたが、経済的な側面を考えれば、働けなくなった場合が最もリスクが高いといえるのではないでしょうか。
なぜなら、働けなくなるということは、重い病気やケガなどの理由で就業不能、または労働制限になることが多く、その場合には収入の減少とともに治療費や介護費用などの支出が増えるからです。
そして、住宅ローンや教育資金が従来通りかかればリスクはさらに高まります。

限られた保険料の予算で、優先的に備えたいリスクは何か?
あらゆるケースを想定して、就業不能保障保険を検討してみてはいかがでしょうか?

次回は、具体的に就業不能保障保険の商品内容に触れていきたいと思います。

中野 賢吾

コラム執筆者プロフィール

本社 中野 賢吾