デフレーションを知る。

保険の基礎知識

経済って意外とシンプルなんです、と前回のコラムでお話しました。
そこで今回は思い切ってシンプルに、もう、いきなり結論から入ってみたいと思います。

“”日本国内でのお金の流通量を増やせばデフレから脱却出来る。””

もう極論を申し上げると、これだけなんです。

インフレーションとデフレーション

それでは解説に入る前に、インフレとデフレを整理してみたいと思います。

・インフレ(インフレーション)とは ・・・・・・ 物価の上昇が続くこと
・デフレ(デフレーション)とは ・・・・・・ 物価の下落が続くこと  です。

ではなぜインフレやデフレは起こるのでしょう?
この答えも簡単です。

それは需要と供給のバランスが崩れるから、です。

『あれ?やっぱり難しそう』と思われるかもしれませんが、
出来るだけわかりやすく解説いたします。

“需要”って簡単に言うと『それ欲しい!』とか『あの旅館に泊まりたい』
って欲求を満たせるお金が、消費者側にどの程度あるのかと言うこと。

“供給”って簡単に言うと『それ欲しい!』とか『あの旅館に泊まりたい』
って欲求を満たせるだけのモノやサービスが、提供者側にどの程度あるのか、と言うこと。

これを踏まえてインフレとデフレを説明しますと、

モノやサービスが少ないのにお金がたくさんあればインフレ、です。

例えば戦後の焼け野原、物資が不足している都市部。
かなりの金額を支払わなければ食料にありつけないのではないでしょうか?
モノが少なければ少ないほど、値段は大変なことになりそうです。

逆にモノやサービスはあるのに、お金が少なければデフレ、です。

消費者は買いたい、でも買うだけのお金がない。
だから我慢もするし、節約もします。
企業はなんとか買ってもらいたいので値下げ競争をし・・・
そしてデフレスパイラルに陥ってしまう訳です。

と言うわけで、実はデフレの正体はお金不足だったのです。

ではどうすれば

という事は、お金を増やせばいいんです。

ですから今、日本銀行は年間80兆円ペースでお金を増やしています。
2013年2月末に、約131兆円程度だったお金の量(マネタリーベース)は、
2017年10月末には約477兆円にまで増加しています。

でもただ日本銀行が1万円札を何十億枚刷ってお金を増やしても、
そのお金が国内に流通しなければ全く意味を成しません。

私達の手元にそのお金が回ってこなければモノやサービスに消費出来ませんから。

でも実は、この新たに生まれた巨額のお金は銀行等を通じて少しずつ“流通”に回っています。

そしてこの流通を、さらに後押しするのが日本政府の役割りのひとつなんです。

デフレ下では個人も企業も、財布の紐をきつく締めてしまいます。
こんな時に日本政府まで財布の紐をきつく締めてしまったら・・・

ですからデフレを脱するために、政府の公共投資がどの程度行われるかも大切な要件になります。

その方法や規模、時期など議論の別れるところですが、
そのような観点で金融政策や財政政策を眺めてみると、今までと違った見え方になるかもしれません。

そのあたりの詳しいお話はいずれ、機会をあらためて解説して行きたいと思います。

投稿者プロフィール

吉田 太志
吉田 太志保険のライフアシスト|執行役員・営業企画推進部長
球技は苦手ですが身体を動かすことは大好きで、中学・高校では器械体操部に所属。
30歳代までモーグルスキーの草レースに参加していました。

一昨年は10年ぶりにスキーを再開し、今年もコブ斜面を楽しんでいます。
更にSUPにも目覚め、春から秋は湖で癒やされています。

また毎朝のラジオ体操が日課となっています。
タイマーセットしたラジオで目覚め、朝6:30から身体を動しています。
頭もスッキリと目覚めますのでオススメです!

でも例えどれだけ健康に気をつけていたとしても、いつ誰の身に何が起こるかはわかりません。

事実私もケガを含めて10回もの入院を経験しました。
そのような経験も保険業界に身を置く一つのきっかけです。

保険はもちろん、暮らしとお金にまつわる様々なお悩み、どうぞお気軽にご相談下さい。

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