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バブルとは? 17世紀オランダ『チューリップ・バブル』

『バブル』と聞くと真っ先に1980年代後半から1990年初頭の、
いわゆる“バブル景気”を思い浮かべる方が多いのではないでしょうか?

それともその約10年後、アメリカ市場を中心に巻き起こった“ITバブル”や、
リーマンショックの原因とされるアメリカ、住宅バブルを思い浮かべる方、
また最近では仮想通貨にその兆候を感じる方もいらっしゃると思います。

ではそもそも『バブル』とは、どのような現象を言うのか。

チューリップ・バブル

金融バブルは古今東西、様々な国や地域で起こっています。

中でも17世紀、オランダで起こった“チューリップ・バブル”は、
経済活動がまだシンプルだった時代に発生したこともあり、
比較的わかりやすいバブル現象だと思いますのでご紹介致します。

今でこそ日本でも気軽に楽しめるチューリップの花。
当時のヨーロッパではまだまだ珍しい希少な植物でした。
そのためチューリップは貴族や資産家にとって一つのステイタス。
花壇にチューリップが咲き誇ることは“富の象徴”だったのです。

ちなみに当時からチューリップの栽培にはオランダの地が適しており、
オランダで栽培された球根がヨーロッパへ渡る、といった構図が形成されていました。

ほどなくチューリップ収集家や愛好家が現れ、
その手によって品種改良が進みます。

その結果、様々な品種が生み出され、気軽に買える品種も現れる一方、
希少で高価なチューリップの球根にはなんと、小さな家が買えるほどの値段がつくことも。

チューリップ特有の特徴がバブルのきっかけに?

ところでチューリップには他の花にはあまり見られない独特な特徴があります。
それは何の変哲もない普通のチューリップが翌年、
なんの前触れもなく、珍しい模様の花を咲かせることがあるのです。

今ではその原因は、アブラムシが運ぶウイルスにある事がわかっているのですが、
当時はそれを『ブレイク』と呼び、その球根も高値で取引されます。

ごく普通の一般庶民も気軽に買える球根が、
ある日突然高値を付ける球根に化ける!・・・・かも!

このような背景も手伝って、一般市民もチューリップの売買が出来る市場が形成され、
多くの人達がその球根を求めて市場へ参入してきます。

いよいよ市場に熱狂が

ところがチューリップの球根は、そう簡単に増やせません。
栽培農家から供給される球根はたちまち売り切れてしまいます。

そこで『来春出荷する分を売り買いする約束ならしてもいいよ』
と、栽培農家に対して、今で言う先物取引まがいの契約が交わされるように。

さらには、球根を入手するあても無いのに先物の契約をしちゃう仲買人まで現れる始末です。

ついには、土地や家を担保にチューリップ市場へ投じる一般庶民もどんどん増えて・・・

この事は166年前の著書、『狂気とバブル(チャールズ・マッケイ著)』に詳しいのですが、
とある球根は、アムステルダムの運河沿いで最も高い家より高値で取り引きされたそうです。

しかしバブルはいずれ弾ける宿命です。
ある日、何の前触れもなく大暴落。
土地や家を担保に市場参入した人たちの手元には、ほぼ価値を無くした球根が残るだけ。
オランダはもう大パニックです。

翌年、オランダ政府が『合意価格の3.5%支払いで債務を破棄できる』と宣言。
ようやく一定の収束を見せます。

この出来事からしばらくオランダではチューリップが忌み嫌われてしまったとか。

バブルとは何か?

金融バブルの定義、そこには様々な要素が存在しています。

中でも私は

①借金してまで市場へ投資する
②評価額を大きく超えた額で取引される

そして・・・
③それまで無関心だった一般人まで参入する

この3要素がバブルかどうかを見分けるポイントではないか?と考えています。

最後に、投資の世界で有名な逸話をご紹介致します。。

1929年、バブル真っ最中のアメリカ。
有名な政治家であり大成功をおさめた、とある投資家。
ある時、ニューヨークの街角で靴磨きの少年に靴を磨かせていた。
その少年は目を輝かせながら、株式市場について語ったと言う。
その投資家は家に帰ると持ち株の売却注文をだし、ウォール街大暴落を無傷で乗り切った。

JFケネディーの父、ジョセフ・ケネディーの逸話です。

吉田 太志

コラム執筆者プロフィール

本社 吉田 太志